「リリィシステム」紹介
吉富昭仁著の「リリィシステム」についての記事です。
綺麗な背景
買うきっかけは、著者のYouTubeチャンネルでの作画作業動画。背景の描き込みと、機械のゴチャゴチャ感が好き。特に、女の子と機械が組み合わさった(サイボーグという意味ではない)一枚絵は綺麗。二人が「システム」によって一つになっていることを想起させる。こういう百合度の高い絵は好きです。
話について
田舎町に住む女子高生・奈々と瑞希はふとしたことから納屋の奥にあった古ぼけた謎の機会を発見する。その機械が二人を不思議な世界へ誘って!? 仮想現実×百合のメカニカルガールズストーリー!
敢えて、表紙に載っているあらすじではなく、出版社ホームページに載っているあらすじをのせた。あまりにもネタバレが過ぎる。
所謂、百合漫画。活発少女と地味少女というベタなカップリング。詳しい内容は避けるが、オチも、仮想現実という題材に対しベタな終わり方をしていると思う。作中の会話で解説が少々入るので読みやすい。
好きなセリフ
このお話はウソだね
空想の世界だからこそウソはダメだよ
"真実"を書かなきゃ
撞着語法とも取れるこのセリフ。空想(ウソ)の中で"真実"を書くという矛盾。しかし、"物語り"は、空想の世界によって現実の比喩を行っていると考えると、このセリフは的を射たものだと言える。
重すぎず、軽すぎない百合漫画として面白かったです。"ビジュアルマンガ"と銘打っているだけあって絵が綺麗なのでそれだけでも楽しめます。気になった方は呼んでみてください。
本日はここまで。